2009年の引っ越しの際に手放したThinkPad X40。手放して失敗したと後悔していた機種でしたが、秋葉原でジャンクが安く落ちていたのでここぞとばかりに何枚か買ってみました。
かつて僕は友人から壊れたThinkPad X40 2371-4VJを譲ってもらい、ヤフオクで入手した外装がボロボロのThinkPad X40 2371-K5Jの下半身からシステムプレイナーを移植して 蘇生させた 経緯があります。
2371-K5JはLinuxを入れて使い、Aitendoの変換アダプターも購入してZIFコネクターの1.8インチHDDを内蔵させようを画策していました。しかし、死蔵させてしまってはかわいそうと思い、2009年の引っ越しの際に購入済みのZIF化用変換アダプターとともに手放してしまいました。
手放した後、僕はTwitterでThinkPadを愛する方々と交流するようになり、X40を手放してしまったことを非常に後悔しました。手放した時には「後悔なんて、あるわけない」と信じていたんですがこの有様です。
厳密に言うと手放したX40だけでは無く、WorkPadや過去に所有したThinkPadやDECのHiNoteシリーズも手放したことを非常に悔やみました。今となってはあのコンディションで入手するのは不可能なものばかり。
また旧モデルに手を染めることのないよう、周辺機器や保守用部品まで手放したため、本体を買い戻しても元に戻すまでの敷居が非常に高いというのもつらい状態でした。
一部の本体や周辺機器を買い戻す敷居は、Twitterによって解決しました。いつもお世話になっているThinkPadクラスターの方々の強力なバックアップにより名機ThinkPad 600Xが手に入り、周辺機器に関してもなぜこの時期にというくらいの絶好のタイミングで集まりました。ついには過去に所有していた600Xでは為し得なかったパワーアップを 施すことができました。
2011年4月には、一度手放したThinkPad X60とWorkPad c3が手元に帰ってきました。この2機種が帰ってきた経緯に関しては後日日記でご紹介したいと思います。
ゴールデンウィークの5月2日、急に予定が空いてしまったので目的も無く秋葉をふらついていたところ、ジャンクパソコンのコンテナにThinkPad X40が大量に突っ込まれていました。値段は2500円~3500円。
HDDが抜かれたり、無線LANが無いモデルだったり、CPUがまちまちだったり、仕様もまちまち、各所に不具合があったりと状態は様々。おもしろそうなのでとりあえず1枚買ってみました。
値段が安いので、とりあえずCPUがPenM LV 758 1.5GHzを搭載した2372-DJ4を入手してみました。
このモデルはオンボードメモリーが512MB搭載されているのがおいしいです。
ただ、2372-DJ4というのはLenovoのサイトから仕様を調べることができません。同時期にしかも大量に出てきているところから、この2372-DJ4は企業向けのカスタマイズモデルなのかもしれません。
気をよくして翌日さらに同型を2枚追加。この日は商品が追加されていて状態の良い物を購入することができました。
一枚は友人の代理購入です。
HDDが無かったり無線LANが無かったり、メモリーが増設されていなかったりという状態ですが、本体があまりに安かったので部品代はできるだけ安くあげることにします。
通電チェックの様子。
ついていたバッテリーと500円で買ったジャンクの大容量バッテリーは生きていました。
このモデルは無線LANが内蔵されていません。なので右上のintelロゴはCentrinoロゴではありません。元々貼られていたと思われるintelロゴシールの痕跡からも、この機体はCentrinoモデルではなかったことを伺いしることができます。
X40の型番。
久しぶりの再会です。
これから強化を開始しましょう。
まずは無線LANを内蔵させます。
中古の純正intel 2200BGを用意しました。
2372-DJ4はオンボードメモリーが512MBで、メモリー増設上限は1.5GBとなります。
中古のトランセンドのPC-2700 DDR333 1GBを準備しました。
この規格のメモリーは中古でもあまり安くありません。
X41シリーズはDDR2が使えるので恵まれているほうだと思います。
裏蓋を開けたところ。
メモリーと無線LANがありませんので、増設します。
1GBメモリーとintel 2200BGを装填します。
X40のCentrino対応モデル同様、intel 2200BGの装填することによりCentrinoを構成する条件を満たしたので起動時のintelロゴがCentrinoに変わります。
とりあえず認識したようなので次にディスクを装填します。
ThinkPad X40/X41用 ZIF変換アダプター。
厚さ8mmまでの1.8インチ東芝HDDまで使えるという触れ込みです。
以前はマウンターを自作するなりディスクと変換基板をグルーガンで固めるなりする必要がありましたが、ずいぶんありがたいものができたようです。
今回準備したのはSAMSUNG HS12YHA。
IDE ZIF接続 120GB 1.8インチのディスクです。オークションで入手しました。
厚みは5mmなので上のZIF変換アダプターできれいに収まります。厚さ5mmのこの手のディスクの中では最大クラスの容量です。
回転数は3600rpm、キャッシュは8MB。回転数は遅いですが多めのキャッシュがどう効くか楽しみです。
あと、このディスクを使う場合、特定のバージョンのWindowsでは AFTの問題が起こる そうでちょっと評判が良くないようです。
特にWindowsを使う人は気をつけた方が良いかもです。
古いLinuxでも該当してしまうものもあるようですが、その場合は新しめのLinux(kernel 2.6.31以降で新しいfdiskが入っているディストリビューション)を使えば 大丈夫そう です。
お金があればSSDと行きたいですが、元が2500円~3500円で買った機械なのであまり費用をかけたくないというのが正直なところなので、今回はSSD化はやりません。
ケーブルの向きの都合でひっくり返して搭載する必要があります。
横着して普通のHDDのように差し込みましたがうまく刺さらなかったのでパームレストを剥がして取り付けました。
そのままだとディスクが浮くのでビニルテープで固定。
基盤剥き出しではショートする可能性もあるので紙で絶縁しました。
手頃な紙がないので付箋紙をテープで貼って代用しました。
BIOSからしっかり見えています。
接続は問題なさそうです。
まずはディスクが生きていることを確認するために転がっていたgOSのディスクでインストール。
今回適当に使ったこのgOSのカーネルは古いのでAFTの問題に引っかかるようですが、まずは正常稼働確認ということで。
どうやらOS上からは120GBしっかり認識しています。
余興でAFT問題の発生しないWindows 7を入れてみました。
好成績です。Windows使いの人はWindows 7で使うといいかもしれません。
僕は仕事用端末以外ではWindows使わない主義なのでアレでナニですが。
日本語キーボードがぼろぼろだったのと、僕が日本語キーボードが使えない人なのでオークションで英語キーボードを複数枚入手しました。
一昔前に比べて安くなったのと、今でも未使用品があふれているのがありがたいです。
出品者の方に感謝です。
FRU NO.42T3008、PARTS NO. 39T0927、中国製のUSキーボードです。
X41向けに製造されたキーボードのようです。もちろんX40でも使えます。
換装完了。
Windowsキーや右Alt隣の謎キーが無いシンプルなキーボードです。
以前使っていたX40に使っていたUSキーボードのFRUは忘れてしまいましたが、今回購入したキーボードは入力感のあるしっかりしたもので打鍵感が異なっています。
物は明らかに違うようです。ググってみると42T3008はNMB製という情報の記載されているサイトをいくつか見かけました。
製造メーカーに関してはともかく、前回のUSキーボードよりも今回の42T3008の方が個人的には好みです。
キーボードは複数箇所をねじ止めしているので非常に安定しています。最近のThinkPadはキーボード固定ネジがたったの2本とかいうのもあり、キーボードがばたつくというようなあり得ない機種も存在します。必要以上に固定する必要は無いでしょうけども、最近のThinkPadも是非見習っていただきたいものです。
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ここまでの状態にするのにかかった費用は本体と予備のバッテリー含めて約19000円(1台あたり)。
多くが掘り出し物なので総額は参考にならないかと思います。
まともに動作する整備された中古のX40を強化するよりはだいぶ安く上がったんじゃないかなと思います。
最近は直販で買ってWindows消して使うというパターンばかりで、いろいろいじくったりすることをしていませんでした。
今回久しぶりに中古屋やジャンク箱をあさったりして部品を買いそろえて環境を作っていったのは、すっかり忘れていた昔を思い出して非常に面白かったですし、今のThinkPadにはない頑丈さを再認識しました。
今回僕が新たに所有することになった2台のX40は元ジャンク品だったためウルトラベースX4もACアダプターも付属していません。
現在ThinkPad X4 DockとウルトラベースX4の手配をしています。先にX4 Dockが到着しそうです。
到着したらご紹介します。