甦れ!ThinkPad X40

2/23に友人からThinkPad X40 (2371-4VJ)を譲っていただいた。しかしこのX40、実はとんでもない病気を抱えて再起不能になっていたのだ。


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 このX40は壊れている。
 そのため、前オーナーが処分するというので、部品とりで解体されて飛散してしまうのもかわいそうなので、引き取らせていただいた。
 明け方まで酔っ払いながら障害部位を特定したところ、このX40は最近のThinkPad特有の病気であるセキュリティチップがらみの障害で壊れていることがわかった。
 X40をこのまま眠らせておくのはかわいそう。
 俺はこのThinkPad X40を何が何でも蘇生することに決めた。
 手段は選ばない、絶対に蘇生してやる。

 X40(2371-4VJ)のシステムプレイナーはどうあがいても直らないので、新しくシステムプレイナーを入手した。
 2371-4VJはオンボードメモリ256MBでULV Pentium-M 1GHzが搭載されている。
 システムプレイナーを交換してしまうならぜんぜん違うやつにしてやれということで、オンボードメモリ512MBでLV Pentium-M 758 1.5GHz搭載の2371-K5Jのシステムプレイナーを入手した。
 この死んでいる4VJは各所がアップグレードされているので、K5Jのシステムプレイナーに交換すれば4VJの皮をかぶったK5J以上のX40になるだけでなく、折を見てさらに改造すればs30以降でもっとも軽量なThinkPad X60sを飛び越えた最軽量ThinkPadにすることも夢ではなくなる。

 システムプレイナーと一緒に、USキーボードも手配した。
 俺は日本語キーボードがまったく打てない。
 俺が使用したThinkPadはごく一部(235、310)を除いて、すべて英語キーボードに換装している。
 だからX40も当然USキーボードなのだ。

 ThinkPad X40 HMM。
 分解する上での聖書だ。今回はシステムプレイナーの交換を行うため極限まで分解する。
 HMMは必須だ。
 ThinkPadを完全分解するのは久しぶり。腕が鳴るぜw
 それでは諸君、蘇生手術開始だ!

 ディスクや蓋、キーボード、パームレストを一気に取り外す。

 液晶もはずす。

 X40のシステムプレイナーが顔を出す。
 これも取り外す。

 取り外された4VJのシステムプレイナー。
 追記:
 わざわざシステムプレイナー交換する必要ねえだろって?
 外装がボロい元の下半身なんか使うかってのw 

 Pentium-M 1GHz搭載の4VJのシステムプレイナー(右)とPentium-M 758 1.5GHz搭載のK5Jのシステムプレイナー。
 同じX40でもクロックの異なるプロセッサーを載せているためヒートシンクの構造が微妙に異なるのがわかる。
 それでは元通りに組み戻す。

 電源投入!
 Pentium-M 758 1.5GHz、メモリ1.5GB(オンボード0.5GB、増設1GB)を確認。

 内蔵の60GBディスクにXPをリストアして軽く設定。問題なく起動。
 蘇生後の仕様は以下のとおり。

機種:2371-4VJ(K5J相当)
CPU:低電圧版 Intel Pentium M 758 (1.50GHz)
メモリー:1536MB (オンボード512MB+増設1GB、最大1536MB)
HDD:HGST 1.8インチ 60GB
無線LAN:Atheros 11a/b/g
その他:USキーボード、ウルトラベースX4+ウルトラベイスリムDVD、標準バッテリー
OS:XP SP2
参考:
2371-4VJ 仕様
http://www-06.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd13.nsf/jtechinfo/SYP0-0318B7C
2371-K5J 仕様
http://www-06.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd13.nsf/jtechinfo/SYP0-031968E

 蘇生手術により生き返った2371-K5J相当のTPX40 2371-4VJ、なかなか快適。
 システムプレイナーを買ったりUSキーボード買ったりはしたが、実はかなり安く修理できた。
 29999円のX40 買うよりも安くて高性能なX40になった。
 しばらく使って感じたこと。
 ThinkPad X40とThinkPad X60、キーボードが俺好みなのはX40。
 X60からキーボードの設計ががらりと変わっており、そのX60をずっと使っていたから慣れてしまいあまり気にならなかった。X40はこの絶妙なキーストロークが非常に快適。
 浅くもなく深くもなく指に吸い付く感じの打鍵感は非常に快適。
 一方、X60系のキーボードは、微妙にぐらつくので、指に吸い付かない。
 そのぐらつき加減はだいたい0.5mmほどで、かなり気になる。
 使い込んでぐらついた訳ではなく、新品のX60系キーボードも同じなので設計上の仕様だと思うが、これがかなり気になる。
 X40系は今までスペックだけ見て完全スルーの機種だったが、カタログスペックでは出てこない優れた点があるというのはさすがThinkPadだと思う。
 うちのX40はもうこれ以上増強しなくても済むくらいの仕様にはなったが、まだ俺の野望は終わらない。

 ThinkPad X40にZIFコネクタの東芝の1.8インチHDDを搭載するのだ。
 続報を待て。