2013/6/7に発売されたMicrosoft Surface Proの256GB版を購入して一週間ほど使ってみたので簡単に感想などを書いてみたいと思います。
先行して発売されたSurface RTは評判が今ひとつ。
満を持して投入されたSurface Proも、第4世代Core iシリーズプロセッサー(Haswell)が搭載機が出始めており、すでに型落ちになっている第3世代Core i5(Ivy Bridge)を搭載するなど、取り巻く環境は芳しくないように思えます。
僕のtwitterのTLでも時代遅れのSurface Proに関して疑問視される方もいました。
とはいえ、次のを待っていてはいつまでたっても買えませんし、スペック的にこの程度あればそれなりに長持ちもするでしょう。
事実、僕のメインの事務用WindowsマシンはThinkPad T410sをデスクトップ化したものです。現行のT430sの2世代前のマシンでも問題なく使っています。
昔と違っていたずらにスペックを追い求め、こだわることをやめてからはある程度のスペックさえあれば満足できるようになりました。
ThinkPadがその他大勢のPCの一つに成り下がってしまった今、ThinkPadにこだわる理由もありません。
そこでApple製品以外で試してみようと手を出したのがSurface Proだったわけです。
経緯がながくなりました。
早速開梱の様子からご紹介したいとおもいます。
僕の日記ではあえて公開されているスペックに関しては記載しません。
公開されているスペックは以下をご覧ください。
■Microsoft SurfaceProの仕様
先週秋葉のヨドバシカメラで買ってきたSurfacePro 256GB。
価格は公式サイトの価格と同じでした。
ちなみにこの日、近所の千葉のヨドバシカメラに行ったら256GBは品切れで入荷未定でした。
ストレージは256GB、OSはWindows8 Proの64-bit版です。
Office Home and Business 2013が同梱されているのでお買い得感はあります。
化粧箱から取り出したところ。なんか無理して高級感出さなくてもいいんですが。
箱の蓋を開けると本体と付属品がお目見え。
Apple製品みたいに無駄にフィルムで包まれています。
iPad意識しすぎ。ゴミ増やさないでいただきたいです。
ちなみに本体の下にはスタイラスペンと説明書が入っています。
Officeを使用するときにライセンスキーを入力してアクティベーションをする必要がありますが、その際に必要なライセンスキーを印刷した紙は説明書の中に入っています。僕はそれがわからなくて難儀しました。
スタイラスペンは用途がないのと、ThinkPadのデジタイザーペンのように本体内部に格納できないため紛失しそうなので、使わないことにしました。
本体カバーの役割も兼ねるTouch Cover。外箱汚損で半額になっていましたので買ってきました。中身は新品ですし、日本語配列ですが半額なら満足できるので妥協しました。
液晶面。
720p HDカメラと光センサーがあります。windowsマークはWindowsキーボタンとして機能します。
液晶は光沢なので、映り込み防止のためラスタバナナのアンチグレアフィルムを貼りました。しかしながらこの製品、実は光センサー用の穴が間違えて逆側に開けられているので購入の際は他社のものにしたほうがよいでしょう。
裏面。
配色はチタンカラー。マグネシウム合金を使用しています。
写真でお分かりになるように、手あかが目立ちやすいです。
テーブルなどに置くときはここが底面になるので、傷をつけたくない場合には、Touch CoverかType Coverの併用が必須になるかと思います。
右側側面インターフェイス。
microSDXCカードスロットがついています。最大64GB(microSDXC)まで増設可能です。
電源コネクターはAppleのMagSafeに似た磁石で貼りつくタイプ。しかしながらAppleのMagSafeのように簡単に吸い付くわけではなく、コツをつかまないときれいに吸い付いてくれません。これが非常にイラつく点ではあります。どうにかならなかったのでしょうか。
ディスプレイ出力はMini Display Port。VGA変換はMBA用に売られているものが普通に使えました。僕はMBA用に購入したPlanexの安いやつを使っています。
底面インターフェイス。
Touch CoverやType Cover用のコネクタが。
電源コネクターとは異なり、各種カバーは特にコツも必要なく装着できます。
左側側面インターフェイス。
イヤホンジャック、ボリュームキー、USB3.0。
USBが3.0というのはありがたいです。手持ちのUSB3.0メモリーの転送速度が高速で涙しました。キーボードやマウスをつなぐこともできますが、1ポートしかないので積極的にBluetoothを使用したいものです。SurfaceProにはBluetooth 4.0が搭載されています。
上面インターフェイス。
電源/スリープボタンがあります。
カメラはフロント同様720p HDです。
底面にある隙間。この隙間から音がするのでスピーカーがあるようです。
SurfaceProはちょっと動画を見たりするだけで相当な発熱をします。放熱のための隙間も兼ねているのでしょうか。
別売りの日本語Touch Cover。
iPadのスマートカバーにキーボードがついたような感じです。質感も非常に似ています。
押した感じは全くありません。ポンポン叩くと入力されます。不思議な感じです。慣れてしまえば問題なく入力できますが、押した感覚が全くないというところで好みが大きく分かれそうなキーボードです。きちんと入力した感覚がほしい人や長時間入力する人はType Coverがいいと思います。
キー配列に関しては、F1~F12はFnキー+消音キーなどの組み合わせで実現します。デフォルトでF1~F12に割り当てられるようにする手段を探しましたが今のところ見つかりませんでした。
入力時にファンクションキーを多用するのでこれはいけてない点です(もし方法があったらすみません)。
タッチパッドとクリックボタンもついています。タッチパッドは小さいうえにピーチスキンみたいな感じなので非常に使い勝手が糞でございます。画面解像度が高いのですからもうすこしなんとかなんなかったのでしょうか。
評価としては一通り入力はできるし努力は認めるが糞、という感じです。
Touch Cover裏面。
起毛素材で滑りにくくなっています。
スタンドに関して。
角度調整全くできません。
これは非常に不便。糞。
iPad miniと厚みを比較してみたところ。iPad miniが薄いのではなく、明らかにSurfaceProが分厚いです。
重量は本体のみで900g超え、Touch Coverをつけたら1.1㎏を超えます。これ、11インチMBAよりも重いです。寝ながら持って使うには重すぎます。糞。
マイクロソフトはiPadの対抗馬にしたいようですが、タブレットとして見るならこの段階で負けています。向こうはタブレット、こいつはタブレットにもなるPCなわけですから、根本的に土俵が違うと思うんですよね。
僕はSurfaceProをタブレットとしては見ていません。あくまでPC、おまけでキーボードを外してタブレットにもなるという認識でいます。
iPad miniとSurfaceProの大きさ比較。SurfaceProは普通の10インチタブレットの大きさです。ただし厚みが以下略。
液晶。
10.6インチClearType HDディスプレイで視野角は非常に良好です。
解像度は1920×1080ピクセルですが残念ながら、デフォルトでは拡大されていて広く感じません。タブレットとして使用することを考えると100%のサイズでは小さすぎるのでしょう。
パフォーマンスに関して。
CPUはi5-3317Uの1.7GHz。メモリーは4GB。
エクスペリエンスインデックスは、CPU/メモリー/グラフィックス/ゲーム用グラフィックス/プライマリーハードディスク=6.9/5.9/5.6/6.4/8.1 といったところ。
普通のPCですから写真のように通常Windows向けに作られたゲームもインストールして遊ぶことができます。3D処理を多用するIllusionのゲームも問題なく遊べます。
OSの起動は8~9秒、スリープからの復帰は1~2秒というところです。ちなみに256GBの内蔵SSDはLITEONIT LMT-19nmBGA-256Gでした。
バッテリーに関して。
無線LANを使用して通信しながら使用して、フル充電から電源オフになるまでおよそ4:30でした。
残量10%と7%で警告、そのまま使い続けたらいきなりバスっと落ちました。データはきちんと保存されているのですがメッセージだすとかなんかしてほしいです。
四時間半という時間はタブレットとしてはどうかというと、普通にダメだと思います。持たなすぎます。Sony Tablet ZやiPadには到底太刀打ちできません。糞。
無線LANについて。
無線LANは802.11a/b/g/n対応、5GHz帯にも対応しているようです。
デバイスマネージャーに表示されたネットワークアダプタはMarvell AVASTAR 350N。
【○いいところ】
・Officeが標準搭載なのでお得感がある。
・既存のWindowsアプリがそのまま動く。
・サッと取り出してパッと使えるWindowsマシンという便利さがある。
・ノートともタブレットともどっちつかずな感が強いが、とりあえずタブレットとしても使えるノートPCとし重宝する。
・モニター、キーボード、マウスをつなげて省スペースデスクトップPCとして使える。
・起動、復帰が早い。
・液晶の視野角が広い。
・USBが3.0なのがいい。
・普通のLinuxが入るので最悪つぶしが利く。
・矢追純一UFOスペシャルが観られる。
【×糞なところ】
・買った時点でCPUが世代遅れ。
・メモリーが4GB固定。
・普通に重い。
・ちょっと使うと熱い。
・バッテリーが持たない。
・スタンドの傾きが調整できんし。
・英語キーボードが国内で買えない。
・非対応アプリが変に拡大されてイケてない。
・Windowsアプリストアに並ぶタブレット用アプリもそれほど多くなくイマイチ。
・大容量MicroSDカードを挿しても用途に困る。(リムーバブルドライブ扱いのため制約が多い)
・UIが退化してないか?(Win8の問題)
・スタートボタンがない。馬鹿なの?死ぬの?(Win8の問題)
・Touch CoverでF1~F12キーの扱いがぞんざい。
・スライドパッドが使いにくい。
・筐体に手垢がつきやすい。
・電源コネクタつけづらい。
・Touch Coverをつけると実はMBA11よりも重い。
・出先でバッテリーが切れたら悲惨。(他のタブレットならモバイルバッテリーで充電できるけどこいつはできない)
・OSがWindows。
【総評】
MBA11買ったほうがよかった。
日本マイクロソフトさん、もっとがんばりましょう。
【メモ】
SurfaceProでiPhone5の写真をiTunesを使わずに取り込む方法:
実はロックを解除せずにUSB接続しても写真にはアクセスできない。
写真を取り込むにはiPhone5のロックを解除して接続すればOK。
これがわからずしばらく試行錯誤して、この条件で写真の取り込みができることがわかった。