今回はThinkPad 600Xで使っている周辺機器・SelectaBase 600のお話です。
かつて600Xを使用していたころ、私はSelectaBase 600とPCカードイネーブラーを使っていました。しかしこれもまた600Xを手放す時に一緒に手放してしまいました。
600Xを強化して使うのであればSelectaBase 600とPCカードイネーブラーの入手は避けられません。時期的に国内のオークションには該当する製品の出品はなく、国内の中古業者でも在庫を抱えているところは見かけませんでした。
過去に手放した周辺機器であるこれらの製品が欲しい、価格は高くても入手出来さえすればいいのです。そこで、私は入手経路を国外に求めました。
海の向こうのeBayには望む品物がいくつか出品されていました。
私は出品されていた中古の12J2467 ThinkPad SelectaBase 600 Port Replicator (以下セレクタベース)をBuy It Nowしました。
2010年8月17日、海の向こうからセレクタベースが届きました。
12J2467 ThinkPad SelectaBase 600 Port Replicator。
日本で製造された製品なので逆輸入したような感じです。
開梱。
なんじゃこりゃ、なんか詰め込んであるぞ。
中に詰められていたのは、83H6741 SelectaBase PC CARD Enabler。
部品固定の白いシールがはられているところを見ると、新品に近い状態。
これはうれしい誤算でした。この製品がどのようなものかは後ほどご紹介します。
なお、セレクタベースとPCカードイネーブラーがセットになっているのは「04K0144 SelectaBase 600 and PC Card Enabler Combo」という別製品になります。
中にはセレクタベースが格納されています。
中古という話でしたが、開封された形跡がなく、新品でした。
セレクタベース600本体。FRU 12J2480。
背面コネクタ位置を示すアイコン。
左から電源、ケンジントンロック、パラレル、ジョイスティック。
シリアル、ラインアウト、アナログVGA、ディスケット用コネクタ。
セレクタベース600背面。
セレクタベースは別売りのセレクタドックシリーズと組み合わせたり、PCカードイネーブラーと組み合わせて使ったりするため、そのままだと結構金属がむき出しの状態です。
背面コネクターの拡張バス。
PCカードイネーブラーやセレクタドックとの接続に使われます。
外付けディスケットコネクター、アナログVGA、シリアルポート。
下にはラインアウト端子があります。
パラレルポートと、その下にはMIDI/ジョイスティックポート。
右端の黄色いのは電源コネクター、そのすぐ左の穴はケンジントンロック用の穴。
PCカードイネーブラーをセレクタベースを固定する時にケンジントンロックを使用しない場合には、付属のダミーの蓋を差し込んで固定します。
左端のPS/2コネクターとUSB。
完全にデスクトップで使うことを想定して作られていますね。
底面の説明とラッチ。
ロックの位置に合わせると、ドックした際に本体内蔵のPCカードコネクターからPCカードが抜け落ちないように筐体と一緒に内蔵カードスロットのロックをしてくれます。
カードスロットからはみ出るようなカードの場合はロックできないので、その場合にはアンロックの位置に合わせることにより、600X本体のみロックされます。
同梱されていた83H6741 SelectaBase PC CARD Enabler(以下PCカードイネーブラー)。
この製品を使用することで、PCカードを600X本体の2つに加えて、さらに2つ追加することができます。
以前持っていたPCカードイネーブラーはこれに100BASEの有線LAN機能がついていましたが、この製品にはついていません。LAN機能がついているのは別製品で、05K4820 PC Card Enabler with Advanced EtherJetというものでした。
なので、今回入手した製品は下位製品なので有線LAN機能はついていません。100BASEのLANが内蔵されていたとしても結局11nの無線LANかGbEにしてしまうので、今回はLANが内蔵されていようがいまいが影響はありません。PCカードスロットが増えさえすればよいですし、むしろオマケでついてきたので別途手配する必要もなくなったので願ったりかなったりです。
参考:
Docking Stations and Port Replicator Options – ThinkPad 600
PCカードイネーブラーの拡張バス。
PCカードイネーブラーとセレクタドックは排他になります。
PCカードイネーブラー側のPCカードロックスイッチ。
右側ならアンロック、左側がロックです。
PCカードスロット部。2枚のCardBusスロットがあります。
この状態はアンロックされた状態です。
PCカードスロットがロックされた状態。スロットの右側にロック用のラッチが出ているのがわかります。
ロックスイッチを有効にするとこういう風にカードが抜けないような状態になるのです。こういう細かいところが手が込んでいて素晴らしいです。
電源関連と思われるスイッチ。
上位製品05K4820 PC Card Enabler with Advanced EtherJetの場合は、このスイッチがある位置にLANの口があったと記憶しています。
なので、このスイッチが何のためにあるのか今ひとつ理解していません。
別にいまのところ影響もないのでいいんですが、気にはなっているのでそのうち調べようと思っています。
セレクタベースの下に差し込む足の部分。
取り付けるとこんな感じ。
さらにPCカードイネーブラーを接続するとこんな感じ。
セレクタドックとPCカードイネーブラーを組み合わせた状態。
そして、ThinkPad 600Xを載せて今こんな風に使っています。
4枚のPCカードスロットにはすべて拡張カードが差し込まれ、600Xが本来持ち得なかったインターフェイスが追加されています。
もちろん、すべての機能はLinuxで完全に動作しています。
次回は2台目の850MHz版600Xを購入した時に付属していた付属品のご紹介をしようと思います。
お楽しみに。