3/22にリリースされたFedora Core 5をTurbolinux 11 (Fuji)上で動作するVMware Workstation 5.5.1に導入してみたのでその使用雑感を。
初期導入では、Kernel 2.6.15、X.org X11R7、KDE 3.5.1、GCC 4.1.0、RPM 4.4.2など、主要ソフトウェアはかなり新しい。
個人的に興味のある仮名漢字変換システムはAnthyが、IMエンジンにはSCIM-Anthy が、多言語入力フレームワークにはSCIM使われており、Fedora Core 5では新しい試みが模索されているようだ。
Anthyでは既存の著名な仮名漢字変換システムであるATOKやVJE-Delta、Canna、Wnn、MS-IMEのキーバインドをサポートしており、簡単に設定ができる点は大きい。正直うれしい。
ウィンドウ装飾はAlphaCoreやYellowDogLinux、CentOS、Turbolinux 11向けに私が作成した「kde-style-alloy」を若干修正して導入した。FC5ではSerialスタンザが非推奨とされ、Serialスタンザが存在しているとエラーになってしまう。
しかしながら、このFedora Core 5には私の環境においてちょっといじっただけでわかる不具合が散見される。
そのうち一部の対処方法を以下に示す。
■テキストモードで導入するとフォントがひどいことになり、文字化けする
テキストモードで日本語サポートを選択しても導入されないのでテキストモードでのインストーラのバグであろう。なお本件はグラフィカルインストールを行った際には発生しない。
テキストモードでの不具合は以下の方法で回避できる。
1)テキストモードでFC5導入後、Xを起動し「Add/Remove Software」→「Languages」→下から三番目を選択(肝心の「日本語」という文字が化けていて読めないため)
2)右下のボタン(「適用」と書いてあるが化けていて読めない)を押す
3)日本語のサポートファイル導入後、Xを再起動すると日本語が使用可能になる。
関連:http://wiki.fedora.jp/?HCL%2FFC5%2F26
■kernel-smp-develを導入しようとするとhardlinkの依存性エラーが出る
エラー: Faild dependencies:
/usr/sbin/hardlink is needed by kernel-smp-devel-2.6.xx-x.xxxx_FC5.i686
が表示される。
これはhardlinkパッケージを導入すれば解決する。
# rpm -ivh hardlink-1.0-1.21.1.i686.rpm
関連:http://bbs.fedora.jp/read.php?FID=8&TID=2505
■vmware-config-tools.pl実行時にエラー
vmware-config-tools.plを実行すると、
The kernel defined by this directory of header files does not have the same address space size as your running kernel
が表示されてvmware-config-tools.plが実行できない。
これは$header_page_offsetの値を取得する際に問題が発生するため、以下のpatchを適用すれば回避ができる。
なお、vmware-toolsでは各種ヘッダファイルを使用するため、kernel-develまたはkernel-smp-develを事前に導入しておく必要がある。
■vmware-config-tools.pl.patch
— /usr/bin/vmware-config-tools.pl.orig 2006-04-18 17:58:13.000000000 +0900
+++ /usr/bin/vmware-config-tools.pl 2006-04-18 17:59:52.000000000 +0900
@@ -1969,7 +1969,7 @@
. ‘ -E – | ‘ . shell_string($gHelper{‘grep’}) . ‘ ‘
. shell_string($pattern));
chomp($header_page_offset);
– $header_page_offset =~ s/^$pattern \(?0x([0-9a-fA-F]{8,}).*$/$1/;
+ $header_page_offset =~ s/^.*([0-9a-fA-F]{8,}).*$/$1/;
if ($header_page_offset =~ /[0-9a-fA-F]{8,}/) {
# We found a valid page offset
if (defined($gSystem{‘page_offset’}) and
このpatchは拡張64-bit kernelでは問題が発生するらしい。
拡張64-bit kernelにおける回避方法は以下の参考URLを参照されたい。
関連:http://www.vmware.com/community/thread.jspa?messageID=345893
この他にも私の環境依存問題かもしれないが、入力中のウィンドウのみキーが効かなくなり
# ls -ltrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr
という状態になってしまったり、マウスカーソルが誤動作したりするなど、デスクトップ用途で使う上で結構深刻な問題が起こっている。まだアップデートは行っていないので、アップデート若しくは今後のアップデートで修正されることを期待したい。