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Lenovo IdeaPad S10e 4068-AGJ

 2009年04月07日
 
 

 今年の1月2日、大阪出張の帰りに買ってしまったLenovo IdeaPad S10e 4068-AGJ。購入してからだいぶたちますが、久しぶりにPCのレビューなどを書いてみようかと思います。

line


 とりあえずFedora 8を入れてみた。

【はじめに】

 Lenovo IdeaPad S10e 4068-AGJ は最近流行の「ネットブック」に分類される小型ノートPCである。
 各社競って市場に投入したネットブックだが、Lenovoの場合は市場投入時期が2008/12/3と他社よりかなり遅れており、投入タイミングとしてはいまさら感が非常に強い。しかし後発機種であるがゆえに、米国ですでにリリースされているIdeaPad S10とは異なり、IdeaPad S10eでは競争の激しい日本でも太刀打ちできるような強化が行われている。ネットブックにおいて詰め込めるものはすべで搭載しているのだそうだ。
 発表当初は54800円、12/20に「スペックの高い製品をさらに求めやすい価格で、より多くのユーザーに届けるため」との理由で値段をおよそ5000円下げる49980円に改定した。
 その後、2009/2/6にカラーバリエーションとなるブルー/ピンクモデルが発表された。

【外見】

 IdeaPadの梱包箱。ThinkPadのような茶箱ではなく、ずいぶんカラフル。

 IdeaPad S10eの製品ラベル。

 IdeaPad S10eの天板。ThinkPadのThinkPad Blackとは異なり、白。
 パールホワイトの塗装に銀色のLenovoロゴが埋め込まれている。
 大きさはThinkPad X61より一回り小さいのでかなり小さい印象を受ける。

 ロゴ部分。銀色で立派なものだ。


 キーボード。ThinkPadとは別のラインであるため、ThinkPadの面影はまったくない。ThinkPad伝統の7段キーボードやトラックポイントも存在しない。
 S10eは上海で開発された先発のS10をベースに、ThinkPad開発で知られる大和事業所で開発されたのだというが、やはりThinkPadとは別物。
 主要機能はFnキーとの組み合わせ。Home/Endを多用するのにこれがFnキーとの組みあわせになるので不便。さらに言うとF12も組み合わせなのでかなり悲惨。
 キータッチはストロークが短く、パチパチ言って入力しにくい。
 タッチパッドは感度良好で、カーソルが吹っ飛ぶことはない。複数の指で操作できるマルチタッチ対応であるので便利といえば便利だが、 ThinkPadのトラックポイントに慣れた人間としてはとてもでないが使えるような代物ではないし、そもそも大きさが小さいので使いにくさ極まりない。

 液晶。サイズは10.1インチ、解像度は1024×576の光沢液晶。しかもご覧ののように光沢液晶なので映り込みが激しく正直使い物にならない。さらに言うと視野角も良くない。安い機械に文句をつけるのは酷だが、液晶がこれでは積極的に使おうという気も起きない。あとで OverLay Plus for IdeaPad S10e 低反射タイプ液晶保護シート OLLVIPS10 という製品を購入することによってかなりマシにはなったが、コストダウンを図るためとはいえ映りこみの酷い光沢液晶を採用したことは評価を下げざるを得ない。
 解像度はライバルが1024×600を実現しているのが多い中、1024×576と24ラインも狭いなんとも中途半端な解像度である。ただでさえ狭いのに24ラインも狭いのはかなり狭く感じられる。1024×576ならまだ800×600のほうが使いやすい。
 標準搭載OSはXP Home SP3。XP Homeはドメイン参加ができない糞OS。ただでさえ糞なOSなのにドメインポリシーが適用できねえとか目も当てられん。そこでいつものように一旦 Fedora 8を入れたが解像度が狭くて不満だったのでXPに戻した。もうこの時点で飽きた。

 ヒンジと機種ロゴ。ヒンジのつくりがいかにも安物という感じがする。

 電源ボタンとnovoボタンと無線ボタン。
 どれも押しにくい。novoボタンはランチャー起動用でアプリケーション登録ができるが、押しづらいのでランチャーボタンとしては使い物にならない。無線ボタンも結局はOSのソフトウェアで制御できるので代用してしまうのでなくていい。邪魔。HDDアクセスLEDなどは青色LED。まぶしくて気が散る。もう少し控えめにしてほしかった。
 ファンクションキーは大きさはまずまず。しかし4個ずつ区切られているわけでもないので不便。

 内蔵カメラ。この機械はこれを有効利用できるだけのパワーを兼ね備えているのだろうか・・・。

 左側面。排気口とACアダプターのコネクタ、VGAコネクタ、4in1カードリーダー、USBが並ぶ。

 前面側面。ステレオスピーカーと電源/バッテリー/無線のLEDが存在。スピーカーの音質は泣けるほど悪い。ビジネス用のThinkPadよりも悪い。一応ステレオスピーカーっていうのだけが救いか。

 LED部拡大。
 LED部が窪んでいて場所的に見えにくい。

 右側面。Expressカードスロット、イヤホン/マイク端子、USB、LAN口。Expressカードスロットには引き出し用ボタンがないので、手で引き抜けないようなカードを差し込むと泣きをみることになりそうだ。
 LANはGbEではなく、100BASE・・・。そのほかのネットワーク機能は無線LAN(IEEE802.11b/g)とBluetooth Ver2.1+EDRでまずまず。
 各種I/OをThinkPad s30のように両端に集約したというのは評価したい。

 本体裏面。排気口とメモリー/ディスク用カバーがある。カバーを外すとHDDとメモリーが交換できる。
 HDDは標準で日立のSATA160GB/5400RPM、メモリーはオンボード512MB+増設512MBの1GB。メモリーの公称上限は 1.5GBだが、2GBモジュールを挿したら2.5GBにはならなかったものの、2GBで認識した。オンボードを無駄にしてよいならば上限は2GBと考えてよいだろう。

【インスタントOS】

 Lenovo QuickStart。Lenovo QuickStartというインスタントOSが搭載されていること。こいつは米DeviceVM製のSplashTopというLinuxベースのOSで、電源投入後数秒で起動できる。Firefoxベースのブラウザー機能やメーラー、スカイプ、チャット、メディアプレーヤーの機能が使用できる。PCを家電製品同様に簡単に使えるようにという配慮だろうが、だいたいこんなもん起動しなくてもXPはすぐに起動するし、搭載している意義がよくわからん。

 Lenovo QuickStartデスクトップ画面。

 各種設定画面。設定項目も少なく簡易的なものである。

 言語とキーボードの設定項目。
 日本語は設定できるのに日本語キーボードが選択できない。これは嫌がらせだろうか。
 とても初心者向けとは言いがたい。

 Lenovo QuickStart情報画面。

 Lenovo QuickStartを終了させてそのまま電源を切るか、そのままWindowsを起動させるか選択できる。

【おまけ】

 あれ、どこかで見かけたことのある画面が。

 wwwwwwww
 ご利用は自己責任でw

【その他】

・CPU
 Intel Atom N270 1.6GHzを搭載。Family 6 Model 28 Stepping 2の値を返した。
 シングルコアでハイパースレッディング対応。
・バッテリー
 標準で6セルの大容量バッテリー。本体の省電力化がうまく効いているせいか非常に長時間持つ。数日使ってみてバッテリー消費状況を見てみたところ、満充電状態で省電力モードを効かせて使用して100%使い切るためには5時間くらい必要な感じがする。そのためまだ実際にバッテリーが干上がったことはない。
・各種ユーティリティ
 ThinkVantageが標準装備。他にLenovo(北京)が開発したと思われる電源管理ユーティリティがあるが、ThinkPadのような決め細やかな設定ができない上に、インターフェイスが貧弱で哀愁すら感じさせる。さらにいうと日本語化されていないのが泣ける。
・筐体のつくり
 触った感触がどうも安っぽい。液晶が120度までしか開かないので、ThinkPadと同じように柔軟な見せ方ができない。また、液晶を広げるときに手を引っ掛ける場所がないのでどこもって良いのかわからず、不便。
・体感速度
 1.6GHz動作させても動きがキビキビせずどうももっさりしている。特にディスクアクセスをした際に引っかかりを感じる。正直あまり速いという印象は受けない。

【総評】

 そもそも私はネットブックの存在意義は皆無だと思っており、今回実際S10eを買って使ってみることにより、ネットブックに何か存在意義があるかどうか体験してみようとしたが、やはりネットブックに存在意義はないという判断をせざるを得なかった。
 値段が安いのは歓迎できる。しかし、その代償は著しい機能削減として跳ね返ってきているのがネットブックの特徴である。詰め込めるものはすべて詰め込んだとLenovoが豪語しているが、この程度では手ぬるい。機能をそぎ落とした中途半端な安物の機械でストレスを抱えながら使うくらいなら、あと 10万上乗せしてThinkPad Xシリーズを買ったほうが、IdeaPad S10eなんかよりもずっと快適である。充実した機能と圧倒的な性能を持っていると考えれば、大きさや重量は幾分大きくなるがXシリーズを使ったほうがよほどいい。そもそもキーボードの大きさを考えるとこれほど小さいものは実用に耐えないため、IdeaPad S10eのおもちゃのようなキーボードは使う気になれない。
 私がほしいものは機能を削ぎ落とした安物のノートPCではない。高くても常に最高の生産効率をはじき出し、大切なデータを守るビジネスツール、あるいはコンシェルジュとしてのノートPCだ。ゆえにネットブックの存在はまったく必要ないし、買う価値もないと私は認識している。

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